転職エージェントを通じて内定をもらったものの、「やっぱり違うかもしれない」「他に気になる会社が決まった」と迷い、内定を辞退したいと考える人は少なくありません。ただ、いざ辞退を伝えようとすると、「エージェントに悪く思われないか」「引き止められたらどうしよう」と不安になり、連絡を先延ばしにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
特に20代・第二新卒の方は、まだ他に決まっている選考が少なく強気に出づらかったり、エージェントとの今後の関係を気にして言い出しにくかったりする傾向があります。この記事では、転職エージェント経由での内定辞退が可能かどうかから、角が立たない伝え方、引き止められたときの対応まで、順を追って整理します。
目次
転職エージェント経由でも内定辞退はできる
結論から言うと、内定を承諾した後であっても、法律上は辞退が可能です。民法上、雇用契約は労働者側からの意思表示によって解約できるとされており、内定承諾書にサインしていたとしても、それだけで辞退できなくなるわけではありません。
とはいえ、企業やエージェントは辞退を前提に動いているわけではないため、伝えるタイミングやマナーによって印象は大きく変わります。「できるかどうか」よりも「どう伝えるか」のほうが、今後のキャリアやエージェントとの関係にとって重要だと考えておくとよいでしょう。
内定辞退を伝えるタイミング
迷っている間に連絡を先延ばしにしてしまうと、企業側の採用活動や他の候補者への案内が遅れ、迷惑をかける範囲が広がってしまいます。辞退すると決めたら、できるだけ早く、遅くとも内定通知から1週間程度を目安に連絡するのが望ましいとされています。
まだ迷っている段階であれば、無理に即答せず、いったん回答を保留にしてキャリアアドバイザーに相談するという選択肢もあります。エージェントは多くの求職者を見てきているため、迷いの整理を手伝ってもらえることも多いです。
電話とメール、どちらで伝えるべきか
多くの場合、まずは電話で一報を入れ、必要に応じて書面(メール)でも改めて伝える、という流れが丁寧とされています。ただし、電話をかけるハードルが高く感じられる場合、メールのみで完結させても失礼にはあたりません。大切なのは連絡の手段そのものより、感謝と謝罪の気持ちを伝えることです。
電話が苦手な人は、まずメールで概要を伝え、担当者から折り返しの連絡があった際に詳しい事情を話す、という進め方でも問題ないでしょう。
角が立たない理由の伝え方
内定辞退の連絡でもっとも気を遣うのが、理由の伝え方です。ポイントは、給与や待遇など企業の対応そのものを否定するのではなく、自分のキャリアの方向性や適性に関する理由として説明することです。
- 「他社の選考で、これまでのキャリアをより活かせる職種の内定をいただいた」
- 「自己分析を重ねる中で、当初想定していたのとは違う方向に進みたいと考えるようになった」
- 「家庭の事情や現職との調整の結果、今回はご縁がなかったと判断した」
このように、企業や条件への不満ではなく「自分自身の状況・考えの変化」として伝えると、相手も納得しやすくなります。具体的な例文としては、以下のような形が考えられます。
「この度は内定のご連絡をいただき、大変ありがとうございました。慎重に検討させていただいた結果、誠に恐縮ながら、今回は辞退させていただきたくご連絡いたしました。他社の選考を進める中で、これまでの経験をより活かせる環境だと感じ、そちらに進む決断をいたしました。せっかくお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。」
エージェントへの連絡でも基本的な型は同じですが、担当者にはこれまでのサポートへの感謝も一言添えると、より丁寧な印象になります。

エージェントから引き止められたときの対応
内定辞退を伝えると、多くの場合エージェントや企業側から引き止めや再検討の打診があります。これは決して珍しいことではなく、丁寧な対応の一環でもあります。焦らず、辞退の意思が固いことを落ち着いて伝えれば問題ありません。
対応の型としては、まず「親身に対応していただいたことへの感謝」を伝えたうえで、「熟考した結果の結論であり、覆らないこと」を明確に伝えるのが基本です。曖昧な返事をすると再度連絡が来る可能性が高くなるため、迷いがないのであればはっきりと意思表示することが、結果的にお互いの時間を節約することにもつながります。

よくある質問
Q. 内定承諾書を提出した後でも辞退できますか?
A. 可能です。内定承諾書の提出は法的な拘束力を持つ契約そのものではないため、提出後であっても辞退の意思表示自体はできます。ただし、提出前に比べて周囲への影響が大きくなっている可能性が高いため、決めたら早めに連絡することがより重要になります。
Q. 電話をかけるのが怖いのですが、メールだけで済ませてもよいですか?
A. メールのみでも失礼にはあたりません。要点を簡潔にまとめ、感謝と謝罪の気持ちを丁寧に書けば十分に意思は伝わります。電話のほうが丁寧という考え方もありますが、無理に電話をかけて言葉に詰まってしまうより、落ち着いて伝えられる方法を選ぶほうが結果的にはよい場合もあります。
Q. エージェントからしつこく連絡が来る場合はどうすればよいですか?
A. 辞退の意思がすでに固いことを、繰り返しでも構わないので明確に伝えることが基本です。「大変お世話になりましたが、今回の件は決定事項としてご理解いただきたいです」といった形で、感謝と意思の固さをセットで伝えると、やり取りが長引きにくくなります。あまりに連絡が続いて負担に感じる場合は、着信への対応を控え、メールで改めて意思を伝える形に切り替えても問題ありません。
Q. 内定辞退をすると、同じエージェントは今後使えなくなりますか?
A. 丁寧な対応を心がけていれば、辞退を理由に今後のサポートを受けられなくなることは基本的にありません。転職エージェントは日々多くの内定辞退の相談に対応しており、辞退そのものよりも、連絡の仕方やタイミングのほうが今後の関係に影響します。将来的にまた転職を考えることになった際も、感謝を伝えたうえで丁寧に辞退していれば、改めて相談しやすい関係を保てる可能性が高いでしょう。
まとめ
転職エージェント経由の内定辞退は、承諾後であっても伝え方次第で角を立てずに進めることができます。連絡はできるだけ早く、理由は条件面ではなく自分のキャリアの方向性として説明し、引き止めにあっても感謝と意思の固さを丁寧に伝える。この基本を押さえておけば、過度に身構える必要はありません。
内定辞退を考えるタイミングでは、そもそも複数の選択肢を比較しながら進めているケースも多いはずです。転職エージェントの選び方に迷っている方は、第二新卒におすすめの転職エージェント比較もあわせてご覧ください。また、内定後の面接や選考でよく聞かれる質問への準備には、第二新卒の転職面接でよく聞かれる質問と回答例が参考になります。
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